バスに乗った時に運転士はおじさんばかりと感じたことはありませんか?
「たまたま、乗ったバスがそうだった」・・わけではありません。 令和5年 警察庁運転免許統計によりますと、大型2種免許所持者が約78万2000人。うち、40歳未満が約3万3000人と約4%となっています。
データからも、30代以下の若い世代の運転士が少ないことがわかります。私の会社では運転士の平均年齢が54~55歳くらいと他業種の会社と比べてかなり高い状況にあります。
若い運転士が少ない理由として、過酷な労働が一番の理由と考えられています。1日14時間あまりの拘束時間で寝る時間もまともにない、家にいる時間(プライベート)がない、休日が少ない・・というものです。
次に年収の低さがあります。会社によっても差があるので一概に言い切れないのですが、長時間労働・ハイリスクにしては少ないと言わざるを得ません。そのため、若い人が入社してもすぐに転職をしてしまうのが実情なので、上記データのような高年齢化につながっています。
長時間労働・低年収という根本的な問題を解決して若い運転士を増やしていかなければ、遠くない将来、バス自体が維持できない日が来るのは容易に想像できます。
バス会社の多くは経営が厳しく、労働に見合う賃金を支払えません。運賃の値上げと利用客の増加が収益UPになるわけですが、公共交通という立場から容易に運賃を上げられません(行政の認可要)。燃料高騰で経営を圧迫していてもです。なんとも理不尽な業界だなと感じる部分ですが、割に合わないから辞める→人不足で休日出勤増加→休めないから辞める・・という負のスパイラルがバス業界の状況です。
若い人でも安心して働ける産業に変わっていくことを願うばかりです。
バス運転士に若手が少ないのは・・・
